ただ自由に働きたかっただけ
現在の僕には決まった「仕事場」がありません。パソコンを持って出歩き、カフェやホテルのラウンジなどで仕事をしています。一応オフィスもあるのですが、基本的にはいません。自分を自分でマネジメントし、マネジメントされる日々を過ごしています。
そんな僕も、ほんの2年前までは、会社員として働いていました。仕事は面白かったし、人にも恵まれ、やりがいも十分にありました。そんな僕がなぜ会社を辞めたのか。答えはごくシンプルで「会社という場所に通わずに仕事をしたかったから」です。
働くことは時間で拘束されることなのか
昨今は「働き方改革」などと言われていますが、自由な雰囲気が漂う楽天でも、原則として朝の定時に出社し、夕方も定時までは会社にいることを求められました(当たり前ですが)。仕事は平日なので、平日にやっている銀行窓口や区役所はもちろん、病院にも自由に行けない。たとえ、仕事がそんなに忙しくない日だったとしても、基本的には会社にいなくてはならない。そんなふうに「時間という概念だけで同じ場所にいなければいけない生活」に少し疑問を持っていました。
つまり、実はやりたいことがあって前向きに会社を辞めたわけではないのです。当時家庭の事情もあって、仕事と家庭を両立するためには、より時間の自由さが求められ、さらに報酬を上げていく必要がありました。そういった事情もあり、これまで奥底の気持ちにあった「自由に働いて、お金を稼ぐ」ということをやってみたくて、それだけで会社を辞めてしまいました。
自分のペースで働くことで、生産性が上がった
でも、結果的には、辞めて良かったです。辞めたことで時間と場所の自由を手に入れ、自分のペースで仕事ができるようになって仕事の効率も格段に上がりました。決まった時間と場所で働くよりも、時間や場所を自分で選べる今のスタイルが自分にあっていることがわかったので、会社員を辞めて良かったなと思っています。
もちろん、この「自由な働き方」をすべての人におすすめしようとは思いません。定時でしっかり集中してやりたい人もいるし、同じ場所とメンバーで働くことが好きな人もいる。人によって向き不向きはあるでしょう。だからこそ、「まっとうに働くとは、会社などの組織で働くこと」という固定概念に囚われるのはもったいないと思うのです。朝型なのか夜型なのか、集団か1人かなど、自分の仕事のパフォーマンスが上がる環境を見極め、会社にいてもいなくても、それを実現することが大切だと思います。
自由と収入アップは両立できるのか
とはいえ、まだまだ日本の企業は「定時」であることにこだわりが強いように思います。そこで、僕のように自由な環境で仕事をしたい人には、この働き方はおすすめです。ただし、組織を離れて自由になるということは、安定的な給料を手放すだけでなく、会社の冠で仕事することができなくなります。もちろん「収入が減っても自由でいたい」という考え方もありますが、お金はあって困るものではないでしょう。工夫次第では「収入を上げつつ自由に働く」ことも実現できると思います。
というわけで、次のテーマが決まりました。次回は「自由に働いて収入をアップする方法」について、自分なりに考えをまとめてみたいと思います。