自分の市場価値を高めよう

自分の価値は自分と違う世界の人が教えてくれる

「セルフブランディング」という言葉を最近良く聞きます。「自分で自分の価値を高め、世の中にわかりやすく伝えること」。

自分の本当の価値を上手に相手に伝える、いわばマーケティングみたいなものだと僕は思っています。

SNSやブログを通じて知名度を上げることと思っている人もいるようですが、実態が伴わなければ意味がないでしょう。

でも、改めて「自分の価値」と言われると、よくわからないですよね。

僕自身も、自分で会社を始める前までは、自分の何が世の中にとって価値があるのか、価値があると思ってもらえるのか、よくわかっていませんでした。

会社を辞めてから社外の人に、上野さんって、「楽天でWebマーケティングの仕事してたなんて凄いですね」と言われるるまで、まったく気づいていなかったんです。

想像ですが、銀行員はみんな経済に詳しい人ばかり、出版社の人は文章を書くのが得意な人ばかりで、自分のスキルや経験が「当たり前」と思ってしまうのではないでしょうか。

その世界から離れてみると、もっと自分の価値が見えてくるように思います。

 

スタートダッシュは他力本願もアリ!

とはいえ、誰も自分のことを知らない世界に行っても、なかなか仕事は見つかりません。

何かの接点があって、自分を知ってもらって、そこからがスタートです。

その時、覚えてもらうためには、わかりやすいキャッチフレーズがあるといいですよね。かといって特別なものはいりません。

僕の場合は「楽天でWebマーケティングをやってました」でした。

この時、やっぱりみんなが知っている会社だとわかりやすいですよね。

それだけで、どんなことをやってきたのか、瞬時に理解してもらえます。

ちょっとずるいかもしれませんが、初めのころだけは元の会社にちょっと背中を押してもらったっていいと思うんです。

本当に価値ある仕事ができるなら、そのうち「元楽天の上野さん」から「ただの上野さん」になっていくんですから!

他にも、誰もが知っているような案件や商品とか、クライアントとかなんでもいいので、自分が少しだけでも関わったことがあるなら、それに助けてもらえばいいと思います。

スタートダッシュのときだけ、ちょっとだけ他のブランドを借りたとしても、中身がちゃんとしていれば問題ないんです。

あとは、少しずつ自分を知ってもらっていく。そこから本当の自分の戦いをすればいいんです。

 

成長しそうなニーズに乗っかる

そもそも、どんなにすばらしいスキルをもっていても、需要と供給のバランス次第で価値は変わってきます。

たとえば、すばらしい運転技術を持ったタクシー運転手がいたとしても、自動運転が一般化してしまえば稼げる人は激減するでしょう。

僕はデジタルマーケティングという、急激に拡大しつつある分野にちょっと早めに参入したことで、自分の価値を高めることができました。

いわば、上げ潮に乗れたわけで、ラッキーだったんですね。

でも、かといってお客様のニーズを忘れて独りよがりになってしまうと、あっという間に価値は下落します。

ですので、価値を高めていくためには、成長しそうな分野を見つけるとともに、お客様のニーズをしっかりと把握することが大切だと思っています。

たとえば、人気店の飲食店は常にそれをやってますよね。

もちろん、市場としてトレンドはあって、そのトレンドにいち早く反応した店が流行るのかもしれない。

でも、お客様の顔を見ながらニーズを推し量り、サービスを改善していくことの方が大切だし、価値をキープし続ける最短ルートなのではないかと思います。

その上で「あそこいいよ」と勧めてくれる人をたくさん作る。

それが本当の意味でのブランド価値になるはずで、そうなったときには、既に元会社や元クライアントなど他人のブランドは不要になっているでしょう。

自分というブランドは自分で宣言するんじゃなくて、人が評価して初めて成立するものだと思います。

それが、本当のブランディングなのではないかと思います。